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AIで作ったサイトがスマホで崩れる原因5つと直し方|AIへの指示文つき

2026-10-12Web制作読了 約9分

AIで作ったサイトがスマホで崩れるときに多い原因5つ(はみ出し・文字サイズ・画像比率・固定幅・横スクロール)を、症状からの見分け方、コピペ用CSS、AIへそのまま渡せる直し指示つきでまとめました。

AIで作ったサイトがスマホで崩れる原因5つと直し方|AIへの指示文つき

結論: 「崩れてる」とだけ伝えても、AIはなかなか直せません。先に犯人の要素を見つけて、幅とクラス名を添えて渡してください。

  • どこが悪いのかまだ分からない → Chromeのデバイスモードで 320/375/768px の3つの幅を見る
  • 症状はもう見えている → 下の早見表で、5つの原因のどれに当たるかを選ぶ
  • AIに直させたい → 「どの幅で・どの要素が・どうなるか」と「やってはいけないこと」を渡す

PCのプレビューでは完璧だったLP。クライアントにURLを送ったら「スマホだと横に揺れるんですけど」と返ってくる。AIで組んだサイトだと、これがよく起きます。

総務省の調査では、ネットにつなぐ端末にスマホを使う人は2024年に74.4%でした。クライアントの初回チェックは、ほぼスマホだと思っておいたほうがいいです。

この記事の目次
  1. スマホで崩れたら、まず何px幅で見ればいい?
  2. 横に揺れる?文字が変?症状から原因を見分ける早見表
  3. 1. はみ出し:右側に白い帯が出るのはなぜ?
  4. 2. 文字サイズ:見出しが改行だらけ、本文が小さいときは?
  5. 3. 画像比率:人物が縦長に潰れる、顔が切れるのはなぜ?
  6. 4. 固定幅:AIが書いた1200pxが縮まないときは?
  7. 5. 横スクロールは overflow-x: hidden で消していい?
  8. AIに「崩れてる」と言っても直らないときの指示テンプレ
  9. よくある質問
  10. この記事のまとめ

スマホで崩れたら、まず何px幅で見ればいい?

320・375・768pxの3つの幅で開いて、画面の外に出ている要素を探します。

320pxで表示 はみ出す枠を探す .hero-img AIに渡す クラス名を伝える
Chromeデベロッパーツールのデバイスモードの公式ドキュメント
Chromeデベロッパーツールのデバイスモードの公式ドキュメント(developer.chrome.com・2026-10-12時点の画面)

デバイスモードには、モバイルS 320px、モバイルM 375px、タブレット 768pxといった幅が最初から入っています。画面の右端より外まで伸びている要素があれば、それが犯人です。

Googleの「モバイルフレンドリーテスト」は2023年12月1日に提供を終えたので、代わりはこのデバイスモードです。ただ、Chromeの公式ドキュメント自身が「一次近似」と書いています。最後は実機で開いてください。

320pxは、アクセシビリティの基準WCAG 1.4.10でも使われている幅です。

個人的には、375pxだけで済ませず320pxも見るのが、いちばん手間に見合うと思っています。幅が狭いほど、はみ出しがはっきり出るからです。

横に揺れる?文字が変?症状から原因を見分ける早見表

指で横に動くのか、文字や画像の見た目がおかしいのか。そこで原因はほぼ絞れます。

スマホで 崩れた 指で横に動く 見た目が変 はみ出し 固定幅 横スクロール 文字サイズ 画像比率
原因 症状 見分け方 まず試すCSS
1. はみ出し 右に白い帯が出る 長いURL・英数字、padding付きの箱 overflow-wrap: anywhere; box-sizing: border-box;
2. 文字サイズ 見出しが4行以上に折り返す/本文が小さい 見出しが画面の半分を占める font-size: clamp(...)
3. 画像比率 人物が縦長になる、顔が切れる 画像に width と height が両方固定 object-fit: cover;
4. 固定幅 PCの幅のまま縮まない width: 1200px や w-[1200px] width: 100%; max-width: 1200px;
5. 横スクロール ページ全体が横に動く 1と4のどれか、または表・100vw 犯人を直す。hidden で隠さない

← 表は横にスクロールできます →

選び方の基準:MDN・web.dev・Chromeの公式ドキュメントに書かれている原因を、症状ごとに5つに分けました。番号は優先度の順ではありません。

1. はみ出し:右側に白い帯が出るのはなぜ?

スマホ画面の右側に要素がはみ出し、定規で幅を測るイメージ

多いのは「長い英数字やURL」「paddingの足し算」「flexの中身が縮まない」の3つです。

*, *::before, *::after { box-sizing: border-box; }
.card-body { min-width: 0; overflow-wrap: anywhere; }

地味に見落としやすいのが min-width です。AIは横並びのカードをflexで組むことがあります。カードの中に長いURLが1本入るだけで、ページごと崩れます。

2. 文字サイズ:見出しが改行だらけ、本文が小さいときは?

clamp()で「最小・推奨・最大」を決めれば、メディアクエリなしで画面幅に合わせて変わります。

最小で止まる 幅に比例 最大で止まる スマホ PC
h1 { font-size: clamp(1.75rem, 5vw, 3rem); }

AIはPC基準で font-size: 64px のような大きい見出しを書くことがあります。PC用の大きさのままだと、スマホでは短い見出しでも何行にも折り返します。

本文の大きさはどうか。Lighthouseの以前の監査には「テキストの60%以上を12px以上に」という目安がありましたが、2025年10月公開のLighthouse 13で削除されています。よく聞く「本文16px」は業界の慣習で、公式の基準ではありません。

3. 画像比率:人物が縦長に潰れる、顔が切れるのはなぜ?

width と height を両方固定しているからです。初期値の object-fit: fill が画像を引き伸ばします。

fill(引き伸ばす) cover(切り取る) contain(収める)
値 動き 向いている画像
fill(初期値) 枠に合わせて引き伸ばす 使わない
cover 比率を保って枠を埋め、余った部分は切り取る ヒーロー・写真
contain 比率を保って全体を枠に収める ロゴ・図版

← 表は横にスクロールできます →

写真ならcover、ロゴならcontain。迷ったらこの2択で考えれば足ります。

.hero img { width: 100%; height: auto; aspect-ratio: 16 / 9; object-fit: cover; }

注意点が2つあります。

4. 固定幅:AIが書いた1200pxが縮まないときは?

width を max-width に置き換え、width: 100% と組み合わせます。たいていはこれで直ります。

.container { width: 100%; max-width: 1200px; margin-inline: auto; }
img, video { max-width: 100%; }

AIにTailwindで書かせているなら、次の3つを先に疑ってください。

AIが書きがちなもの 起きること 直し方
sm: だけで書く スマホに効かない(sm: は640px以上の意味) 接頭辞なしをスマホ用にする
h-screen(100vh) ヒーローの下がアドレスバーの分だけ切れる h-dvh や h-svh
w-screen(100vw) PCではスクロールバーの幅だけ横にはみ出すことがある w-full

← 表は横にスクロールできます →

Tailwind CSS公式のレスポンシブデザインの解説ページ
Tailwind CSS公式のレスポンシブデザインの解説ページ(tailwindcss.com・2026-10-12時点の画面)

sm: は「小さい画面」ではなく「640px以上」。Tailwindの公式ドキュメントにもはっきり書いてあります。

これはAIも人間もよく取り違えるところです。「スマホだけ直して」と頼んだのに sm: が増えていたら、まずそこを疑ってください。

5. 横スクロールは overflow-x: hidden で消していい?

スマホ画面に整ったブロックが収まり、観葉植物が横にある様子

消えたように見えるだけです。原因を直したあとの保険としてなら使って構いません。

はみ出し hidden=切って隠す 原因を直す

AIに「横スクロールを消して」と頼むと、最初に hidden を足してくることがあります。見た目は直っても、ボタンの右端が切れたまま残ることがあるので要注意です。

AIに「崩れてる」と言っても直らないときの指示テンプレ

横一列に並ぶ5つの丸と、白いノートと観葉植物のある机

「幅・要素・症状・残したいもの・禁止事項」の5つをそろえると、AIの返答がぶれにくくなります。

幅 要素 症状 残す 禁止 375px .price-table 右にはみ出す PC表示 hidden

そのまま貼って、幅とクラス名だけ自分の案件に書き換えてください。

画面幅375pxで、.price-table が右に約120pxはみ出し、ページ全体が横スクロールします。
PC表示(1024px以上)の見た目は変えないでください。
原因になっている固定幅を max-width と width:100% に置き換えてください。
次のことはしないでください:
- overflow-x: hidden で隠す
- viewport に user-scalable=no や maximum-scale=1 を入れる
変更した行と、変更した理由を1行ずつ書いてください。

禁止事項の2つ目には理由があります。MDNによると、user-scalable=no を入れると弱視の人が文字を拡大できなくなります。しかも iOS 10以降では、この指定はもともと無視されます。AIが入れてきたら、消すよう指示してください。

ついでに head も見ておきます。<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1"> がないと、スマホでもページが980px幅で描かれ、全体が縮小表示されます。

1回の指示で頼む修正は、1つの原因に絞るのがいいと考えています。5つまとめて頼むと、どの変更で直ったのか追えません。次に崩れたとき、戻す場所も分からなくなります。

よくある質問

Q. 右に余白ができるのに、はみ出している要素が見つかりません。 A. 100vw に padding が足された要素や、margin がマイナスの要素を疑ってください。body 直下の要素から順に幅を確かめていくと見つかります。

Q. デバイスモードで問題なければ、実機で確認しなくてもいい? A. 実機でも確認してください。Chromeの公式ドキュメントでも、デバイスモードはスマホでの見え方の「一次近似」とされています。

Q. 画像の width と height の属性は、スマホでも書いたほうがいい? A. 書いてください。CSSで height: auto にしておけば、属性で比率を伝えつつ、幅に合わせて縮みます。

この記事のまとめ

次にやることは1つです。いま手元にある案件をデバイスモードの320pxで開き、右端からはみ出している要素のクラス名を1つメモしてください。

この記事は、Webサイトの動く部品集 AETHER Motion の制作チームが書いています。

出典

  1. viewport の meta 要素MDN Web Docs / 2026-10-12参照
  2. box-sizingMDN Web Docs / 2026-10-12参照
  3. overflow-wrapMDN Web Docs / 2026-10-12参照
  4. min-widthMDN Web Docs / 2026-10-12参照
  5. object-fitMDN Web Docs / 2026-10-12参照
  6. aspect-ratioMDN Web Docs / 2026-10-12参照
  7. <length>(ビューポート単位)MDN Web Docs / 2026-10-12参照
  8. clamp()MDN Web Docs / 2026-10-12参照
  9. overflowMDN Web Docs / 2026-10-12参照
  10. positionMDN Web Docs / 2026-10-12参照
  11. 横スクロールの原因(互換性FAQ)MDN Web Docs / 2026-10-12参照
  12. レスポンシブ画像Google web.dev / 2026-10-12参照
  13. CLS を最適化するGoogle web.dev / 2026-10-12参照
  14. デバイスモードでモバイル デバイスをシミュレートするChrome for Developers / 2026-10-12参照
  15. ドキュメントで判読可能なフォントサイズが使用されていないChrome for Developers / 2026-10-12参照
  16. Lighthouse 13.0Chrome for Developers / 2026-10-12参照
  17. The Search Console mobile friendly testing tool (retired)Google Search Central / 2026-10-12参照
  18. Understanding SC 1.4.10 ReflowW3C WAI / 2026-10-12参照
  19. CSS Values and Units Module Level 4W3C / 2026-10-12参照
  20. Responsive designTailwind Labs / 2026-10-12参照
  21. 令和7年版 情報通信白書 インターネット接続端末総務省 / 2026-10-12参照