ツール一覧 / AI活用ノート / Claudeでお問い合わせ返信文を作るプロンプト|Web制作会社の10場面
Web制作会社に届く見積依頼・値引き相談・追加費用の連絡など10場面について、Claudeに返信を下書きさせるための土台プロンプトと、場面ごとに差し替える1行をまとめました。試したときに詰まった所、貼ってよい情報、送る前に確認する5点も載せています。
結論: 返信をいきなり頼まないでください。先に「口調のルール」と「過去の返信3通」をClaudeへ渡します。
- 今日やる → 下の土台プロンプトをコピーして、[ ]を自社の内容で埋める
- 問い合わせが来たら → 場面に合う差し替え1行(10場面ぶん)を
<scene>に入れる- 送る前に → 金額・日付・宛先は人が見てから送る
Web制作会社に届きそうな問い合わせを10件、自分で作りました。見積依頼、値引きの相談、公開後の修正、「フォームが送れない」という連絡などです。
これをClaude Code(コマンドで動かす版)でSonnetを指定して流しました。返信文は1通も出てきません。1.259秒で返ってきたのは「Not logged in · Please run /login」の1行だけでした。
原因は、こちらのパソコンでClaudeにログインしていなかったことです。
なので、この記事に「Claudeが書いた返信文」は載っていません。そのとき用意したのは、10件の問い合わせ例文(inquiries.txt)と1回目のプロンプトです。この記事では、そこに次の2つを足しています。
どちらも、まだ出力で確かめていない下書きとして読んでください。

本番の長い依頼の前に短い依頼を1回送り、答えが返るか確かめます。
1回目に流したプロンプトの冒頭がこれです。後ろに10件の問い合わせ文をそのまま貼りました。全体で1,179文字です。
Web制作会社です。以下の10件のお問い合わせメールに対する返信文を作ってください。それぞれ【番号】を付けて出力してください。
| 送ったもの | 返ってきたもの | かかった時間 |
|---|---|---|
| 上のプロンプト+10件 | 「Not logged in · Please run /login」 | 約1秒 |
| 「テスト。OKとだけ返して」 | 同じ1行 | ― |
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地味ですが、ここは見落としやすいと感じました。長いプロンプトを作り込んでも、ログインが切れていれば1行で終わります。
「役割」「背景と理由」「口調のルール」「過去の返信3〜5通」を、タグで分けて渡します。
| 入れるもの | 公式ガイドが勧める理由 |
|---|---|
| 役割(「お問い合わせ担当です」) | 振る舞いとトーンが絞られる。「たった1文でも違いが生まれます」 |
| 背景と、なぜそうしたいか | 理由を書くと、狙いに合った答えになりやすい |
<context> <inquiry> などのタグ(区切りの目印) |
指示と問い合わせ本文が混ざらず、読み違いが減る |
| 過去の返信例 | 形式・トーンをそろえる確かな方法。「3〜5個の例」が目安 |
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Anthropicの公式ガイドは、Claudeを「優秀だが(中略)コンテキストを持たない新入社員」と考えるよう勧めています。新人に返信を任せるとき渡すものを、そのまま渡すイメージです。
みんなの声:
「僕の場合、AI のメール返信が使えるようになったのは、上手な文章を頼んだときではありませんでした。自分の送信メール109通を読ませて、書き方をルールにしたときです。」 — noteの記事(2026年10月)
これを踏まえて組んだのが、下の土台プロンプトです。<rules> は、2回目に試すつもりで書いた口調の下書きに、日付の1行(「明日」「来週」は使わず、日付は「〇月〇日(曜日)」で書く)を足したものです。
まだ一度も流していません。 出てくる文面は毎回変わるので、自社の1件で試してから使ってください。
あなたはWeb制作会社「[会社名]」で、お問い合わせ対応を担当している営業スタッフです。
<context>
- 当社:[所在地]のWeb制作会社。主な仕事は[コーポレートサイト・LP・公開後の更新保守]
- お問い合わせの相手は、制作の専門用語に詳しくないことが多いです。だから、相手が次に何をすればいいかが一読で分かる返信を一番大事にしています
- 今日の日付:[2026年10月22日(木)]
</context>
<rules>
- 丁寧だが堅すぎない。「〜させていただきます」は1通につき1回まで
- 二重敬語(「拝見させていただく」「おっしゃられる」など)を使わない
- 結論を最初の3行以内に書く。値引き・お断り・追加費用は理由を1文で添える
- 1通あたり本文200〜350字(署名を除く)
- 金額・日付・担当者名など自社で決める情報は[ ]で空欄にし、推測で埋めない
- 「明日」「来週」は使わず、日付は「〇月〇日(曜日)」で書く
- 署名は「(会社名) (担当者名)」の1行だけ
</rules>
<examples>
<example>(自社が過去に送った返信を1通。名前・電話番号は伏せる)</example>
<example>(2通目)</example>
<example>(3通目)</example>
</examples>
<scene>
[下の表から、場面に合う1〜2行を入れる]
</scene>
<inquiry>
[お客様のメール本文。氏名・電話番号・住所は伏せる]
</inquiry>
上の<inquiry>への返信を1通書いてください。件名は元の件名に「Re:」を付けたままにします。
入れた理由がある行は2つです。
土台はそのまま。<scene> の中だけを場面ごとに入れ替えます。
10件は、ふだんの案件で届きそうな文面を自分で作ったものです。見積依頼の一次返信で聞くことは、@SOHOの記事にある「質問は3つ程度に絞り、見積書を送る日を明記」に合わせました。
| # | 場面 | <scene> に入れる1〜2行 |
人の確認 |
|---|---|---|---|
| 1 | 見積依頼 | 最初の返信。聞くのは3点だけ:今のサイトのURL、文章と写真の用意の状況、公開後に更新する人。見積書を送る日は[ ] | 要点 |
| 2 | 日程調整 | ヒアリングの日程調整。候補日時を3つ[ ]のまま並べ、オンラインか来社かを聞く | 要点 |
| 3 | 値引き相談 | 値引きの相談への返事。金額の扱いは[ ]。理由を1文添え、ページ数を減らすなど代わりの案を1つ出す | 全文 |
| 4 | 公開後の修正 | 公開後の修正依頼。保守契約の[範囲内/範囲外]を書き、範囲外なら見積もりを出すと伝える | 全文 |
| 5 | 納期を早めたい | 納期を早めたいという相談。対応は[可/不可]、追加料金は[ ]。推測で約束しない | 全文 |
| 6 | 範囲外の依頼 | 当社で受けていない依頼(例:[ ])のお断り。できることを1つ示し、お礼で結ぶ | 要点 |
| 7 | 営業メール | 営業メールへの返事。今は検討していないことを短く伝える。本文150字以内でよい | 要点 |
| 8 | フォームが送れない | 不具合の連絡への最初の返信。お詫び、確認中であること、次に連絡する日時[ ]。原因は推測で書かない | 全文 |
| 9 | 追加費用が出る修正 | 見積もりに入っていない修正。追加費用がかかることを最初の3行で伝え、金額は[ ]。進めてよいかの返事をもらう | 全文 |
| 10 | 返信が遅れた | 返信が[ ]日遅れたお詫び。言い訳を並べず、お詫び1文のあと本題に入る | 全文 |
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選び方の基準:お金・お断り・お詫びが入る場面は「全文」、それ以外は「要点」にしました。
いちばん角が立ちやすいのは9番だと思います。言い方の参考には、知恵袋にあったこの一文がちょうどいい温度でした。
「お尋ねの件については、正式にご指示(ご発注)いただきましたら着手可能です。ご検討よろしくお願いいたします。」 — Yahoo!知恵袋の回答(2025年5月)
こういう自社の言い回しを <examples> に入れておけば、口調を寄せる手がかりになるはずです。
Claudeの「プロジェクト」に、土台プロンプトと過去の返信を入れておきます。
<context> と <rules> を貼る<scene> の1行と問い合わせ本文だけを送る公式ヘルプによると、プロジェクトは無料アカウントでも最大5つまで作れます(2026-10-22時点)。「問い合わせ返信」に1つ使っても、まだ4つ残ります。
みんなの声:
「それでも、毎回同じ品質のメール返信下書きが返ってきます。これが Skill の威力です。」 — noteの記事(2026年6月)
プロジェクトとSkillは別の機能です。ただ「ルールを一度書いて置いておく」考え方は同じ。個人的には、無料で使えるプロジェクトから始めるのが手軽だと思います。
問い合わせの中身は貼ってかまいません。名前・電話番号・住所だけ伏せます。
伏せた所は「[お客様名]様」のように[ ]で置いておきます。返信文にも[ ]のまま出てくるので、送る直前に人が埋めます。
会話がどう扱われるかは、プランで分かれます(2026-10-22時点の、Anthropicのお知らせの内容)。
| プラン | 会話を学習に使うか | 保存される期間 |
|---|---|---|
| Free・Pro・Max | 設定で自分で選ぶ(いつでも変えられる) | 許可すると5年、許可しないと30日 |
| Team・Enterprise・API | この学習設定の対象外(商用の規約) | ― |
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無料か個人プランで使っているなら、プライバシー設定を一度開いておくと安心です。
公式ヘルプでは、送信・返信・転送のたびに、初期設定で承認を求められます。
みんなの声:
「これが最大のポイントです。Claudeが下書きを作成しても、宛先(To)は自動では入力されません。」 — noteの記事(2026年5月)
それでも、送る前に人が見るのは次の5点です。
| 確認すること | 見落とすと起きること |
|---|---|
| 宛先・宛名 | 別のお客様に届く |
| [ ]が残っていないか | 空欄のまま送ってしまう |
| 日付と曜日 | 打ち合わせの日がずれる |
| 金額・追加費用 | 言った言わないになる |
| 件名に「Re:」が付いたままか | 前のやり取りを探しにくくなる |
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Q. 無料のClaudeで足りますか?
| プラン | 月額(2026-10-22時点・米ドル・税別) |
|---|---|
| Free | $0 |
| Pro | $20(年払いなら月$17、$200を一括) |
| Max | $100から |
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まず無料プランで1件試してみて、使える量が足りなくなったらProを考える、という順番で十分です。
Q. AIで作った返信は、相手に失礼になりませんか?
下書きを人が読んで直し、人が送るなら、相手に届くのは自社の返信です。気にしたいのは、むしろ文面が硬くなること。過去の返信例を渡して口調を寄せます。
Q. 書き直しは、どう頼めばいいですか?
「生成した文章をチャット画面上で直接修正・調整できるのがとても便利です。「もう少し短く」「敬語を柔らかく」など自然な言葉で指示できます。」 — noteの記事(2026年5月)
同じ会話のまま、一言で頼めば大丈夫です。
<scene> の1〜2行を差し替えるだけ。お金・お断り・お詫びが入る返信は、全文を人が直す今日やること:土台プロンプトをプロジェクトに貼り、最近届いた問い合わせ1件で下書きを作ってみてください。
この記事は、Webサイトの動く部品集 AETHER Motion の制作チームが書いています。