ツール一覧 / AI活用ノート / AIで求人原稿を書く前に|載せる前に直す所とプロンプト
Claudeに求人原稿を頼む前に用意する事実メモと、コピーして使えるプロンプトを紹介します。2024年4月に増えた「変更の範囲」、固定残業代の3点、年齢・性別の言い換え、採用ページ用のJSON-LDまで、載せる前に直す所を表にまとめました。
結論: AIに「求人原稿を書いて」と頼む前に事実メモを作ること。出てきた原稿は、公式の記載例と照らし合わせてから載せます。
- まだ何も手を付けていないなら → 給与・時間・勤務地を箇条書きにする(ここはAIに考えさせない)
- メモができたなら → 「メモに無いことは【要確認】と書け」と指示したプロンプトで頼む
- 原稿が手元にあるなら → 下のチェック表と、採用ページならJSON-LDの必須5項目を確かめる
時給1200〜1500円、掲載は2026-10-20〜2026-11-30。神楽坂にある架空の喫茶店「喫茶 灯(あかり)」が、ホールスタッフ(アルバイト)を募集するという想定を作りました。
この条件を事実メモにまとめ、Claudeに渡すプロンプトを組みました。採用ページ用のJSON-LD(検索エンジンに「これは求人です」と伝えるコード)まで作って確かめています。Claudeでの生成はまだ試せていません。CLIが未ログインで原稿が返ってこなかったので、この記事ではプロンプトと点検の手順を共有します。
事実を渡さないと、AIはそれっぽい条件を自分で埋めてきます。だから事実は先に渡します。
AIの文章は整って見えるので、そのまま出したくなりますよね。でも求人で困るのは、文章のうまさではありません。書いていない待遇が勝手に足されることです。
交通費、まかない、昇給。どれも「ありそう」なので、読み返しても見落とします。
「ChatGPTに求人票を書かせてみたら、思ったよりちゃんとした文章が出てきた。」 — 採用支援会社のブログ(2026年9月)
厚生労働省のリーフレットには、募集広告には「掲載した時点を明示するなど、正確かつ最新の内容に保つための措置を講じる義務」があると書かれています。下書きはAIに任せても、載せる責任は募集する側に残ります。
給与・時間・場所・期間は自分で書いて渡します。AIが推測する余地を残さないためです。
| 項目 | 喫茶 灯の例 |
|---|---|
| 職種名 | ホールスタッフ(アルバイト) |
| 仕事内容 | ホールでの接客、オーダー、配膳、レジ/未経験の方には先輩が最初の1か月つきます |
| 勤務地 | 〒162-0825 東京都新宿区神楽坂5-1-1 |
| 雇用形態 | アルバイト(PART_TIME) |
| 給与 | 時給1200〜1500円 |
| 掲載期間 | 2026-10-20〜2026-11-30 |
| 応募方法 | 応募フォームのURL |
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※店名・住所は架空です。
勤務時間・休日・交通費はこの表にありません。だから原稿では【要確認】になるのが正解です。
いくつもの業種で使い回すなら、この表を型にして残しておくと楽です。
「よく扱う業種(介護、飲食、建設、製造など)は、プロンプトをテンプレート化しました。」 — 会社のnote(2026年1月)
入れるのは3つ。「メモに無いことは書かない」「見出しを固定する」「最後に要確認の一覧を出す」です。

Claudeは無料のFreeプランでも使えます。2026-10-20時点で、Proは月払いで月額$20です。月に数本書く程度なら、まずFreeで試して足りるか見れば十分です。
あなたは求人原稿の編集者です。下の「事実メモ」だけを使って、自社サイトの採用ページに載せる求人原稿を書いてください。
# ルール
- 事実メモにない数字・待遇・制度(交通費、まかない、昇給、シフトの自由度など)は書かない。必要そうなら【要確認:〇〇】と書いて空けておく
- 「アットホーム」「誰でも稼げる」「絶対」「必ず」「No.1」など、根拠を示せない言い方は使わない
- 次の見出しを必ずこの順で全部出す。分からないものは【要確認】にする:
仕事内容/従事すべき業務の変更の範囲/勤務地/就業場所の変更の範囲/給与/勤務時間・休日/雇用期間(有期の場合は更新の基準と上限)/待遇・福利厚生/応募資格/応募方法/掲載期間
- 最後に「【要確認】の一覧」を箇条書きで出す
# 事実メモ
(事実メモの中身をここに貼る)
「変更の範囲」と「更新の基準と上限」を見出しに入れたのには理由があります。2024年4月から、募集時に明示する事項に加わったからです。見出しを固定しておけば、抜けても【要確認】として目に入ります。
一発で仕上がらなくても問題ありません。足りない所は、追加の指示で直していきます。
「「もっと採用したい人物像を具体的に書いて」「未経験歓迎のニュアンスを強くして」といったフィードバックを繰り返しながら、文章をブラッシュアップしていきます。」 — マーケティング会社のコラム(2026年6月)
AIの原稿を、厚生労働省の記載例と1行ずつ突き合わせます。
| 確かめること | 公式の書き方・基準 |
|---|---|
| 募集広告の6項目 | 募集主の名称・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金 |
| 住所 | ビル名・階数・部屋番号まで |
| 連絡先 | 電話番号・メールアドレス・自社サイトの専用問い合わせフォームへのリンクのどれか |
| 業務の変更の範囲 | (雇入れ直後)法人営業 (変更の範囲)製造業務を除く当社業務全般 |
| 就業場所の変更の範囲 | (雇入れ直後)渋谷営業所 (変更の範囲)都内23区内の営業所 |
| 有期契約の更新 | 「通算契約期間は4年を上限とする」のように具体的に |
| 掲載時点 | 掲載した時点を明示する |
| 年齢 | 「年齢不問」と書いて年齢で断るのも法の規定に反する |
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選び方の基準:厚生労働省のリーフレットとページにある記載例を、そのまま並べました。
SNSで直接募集するなら、ここは要注意です。厚生労働省のQ&Aでは、SNSでもフリーランスの募集でも6項目が必要とされています。会社サイトの募集要項へのリンクだけでは足りません。
年齢や性別の線引きには例外もあります。迷ったら、最寄りの労働局かハローワークに確認してください。
固定残業代は、①基本給 ②何時間分でいくら ③超えた分は追加で払う、の3点をすべて書きます。
厚生労働省の記載例は、次の形です。
① 基本給(××円)(②の手当を除く額)
② □□手当(時間外労働の有無にかかわらず、○時間分の時間外手当として△△円を支給)
③ ○時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給
同じ資料には、ハローワークに寄せられる「求人票と実際の条件が違う」という申出のうち、一番多いのは賃金(固定残業代を含む)に関するものだとあります(平成29年度の調べ)。原稿でも、この記載例どおり3行に分けて書いてください。
変更の範囲は、事実メモの段階で決めてしまうのが近道です。アルバイトでも、将来ほかの店舗に回ってもらう予定があるなら書いておきます。
年齢を連想させる言葉と、性別を表す職種名は、AIの原稿から拾い出して直します。
| 原稿に出てきやすい言葉 | 言い換え |
|---|---|
| 営業マン | 営業/営業マン(男女) |
| カメラマン | カメラマン(男女)/撮影スタッフ |
| ウエイトレス | ウエイター・ウエイトレス |
| 看護婦・保母 | 看護師・保育士 |
| 女性の方は幼児同伴可 | 「女性の方は」を外す |
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言い換え例は、業界団体である全国求人情報協会の資料から取りました。年齢の制限は、労働施策総合推進法で原則禁止されています(厚生労働省)。
プロンプトのルールに「年齢や性別を連想させる言葉は使わない」と1行足しておく手もあります。ただし最後は人の目で見ます。
喫茶 灯の事実メモをツールに入れたら、Googleの必須5項目はすべてそろいました。

使ったのは、このサイトで公開している求人JSON-LDの無料ツールです。画面には「必須項目のチェック OK」「給与は時給で出力されます」と出ました。出力されたファイルは1,026バイトです。
"description": "ホールでの接客、オーダー、配膳、レジをお願いします。<br>未経験の方には先輩が最初の1か月つきます。",
"employmentType": "PART_TIME",
"validThrough": "2026-11-30",
"baseSalary": {"@type": "MonetaryAmount", "currency": "JPY",
"value": {"@type": "QuantitativeValue", "unitText": "HOUR", "minValue": 1200, "maxValue": 1500}}

Googleの必須は datePosted・description・hiringOrganization・jobLocation・title の5つです。給与に幅があるときは、value ではなく minValue と maxValue を使うと公式にあります。出力はその形で、改行も公式で使える <br> に置き換わっていました。
地味に見落としがちなのが baseSalary の中身です。公式は「雇用主が提示した実際の基本給」を入れるよう求めていて、概算額は対象外。AIの原稿に「月収例」のような数字が出てきても、JSON-LDには写さないでください。
必須項目の有無は、次のスクリプトで確かめました。
// 使い方: node check-jsonld.mjs <file.json> Google 求人の必須5項目と推奨項目の有無を表示
import fs from 'node:fs';
const d = JSON.parse(fs.readFileSync(process.argv[2],'utf8'));
const req=['datePosted','description','hiringOrganization','jobLocation','title'];
const rec=['baseSalary','employmentType','validThrough','identifier','directApply','jobLocationType','applicantLocationRequirements'];
for (const k of req) console.log(`必須 ${k}: ${k in d ? 'あり':'なし ←'}`);
for (const k of rec) console.log(`推奨 ${k}: ${k in d ? 'あり':'なし'}`);
const u=d.baseSalary?.value?.unitText; if(u && !['HOUR','DAY','WEEK','MONTH','YEAR'].includes(u)) console.log('unitText が不正:',u);
Indeedにも載せるなら、職種名には勤務地や給与を入れないのが基準です。「ホールスタッフ 時給1500円!」ではなく「ホールスタッフ」とし、条件は本文に書きます。

AIが書いた原稿を、そのまま載せても大丈夫?
応募者の履歴書をClaudeに貼って、選考に使ってもいい?
慣れるまでどのくらいかかる?
人によります。体験談の一例として、こんな声がありました。
「私自身、外国人の採用を始めた当初は、求人票1枚作るのに3時間かかっていました。それがChatGPTを活用することで20分に短縮できました。」 — 会社のnote(2026年1月)
「効果的なプロンプトを作れるようになるまで、私は2ヶ月かかりました。 最初は「手作業の方が早い」と感じることも。」 — 会社のnote(2026年1月)
どちらも一人の体験です。事実メモの型を先に作っておけば、試すたびに入力を考え直さずに済みます。
今日やることは1つです。自社の求人1本ぶんの事実メモを表にしてください。上のプロンプトは、メモに無い条件を【要確認】として最後に一覧で出すよう指示しています。
この記事は、Webサイトの動く部品集 AETHER Motion の制作チームが書いています。